-あらすじ-
1878年(明治11年)、動乱の幕末は遠ざかり、長崎では海外貿易で莫大な利益を得る商人が多く現れはじめていた。
西南戦争で親を亡くした少女・美世(みよ)は奉公先を求めて鍛冶屋町の道具屋「蛮」(ばん)の扉を叩くが、そこで彼女を待っていたのは、店主・小浦百年(こうら・ももとし)がパリ万博で仕入れてきた最先端の品々と、それらに宿るベルエポックの興奮と喧騒だった……
ジャック・ドゥーセのドレス、ダニエル・ペーターのミルクチョコレート、シンガー社のミシン、セーラー服、エジソンの蓄音機、革ブーツ、眼鏡、幻灯機(マジック・ランタン)……
先進と享楽の都・パリ渡来からやってきた“夢の品々”に導かれ、少女はまだ見ぬ世界へ歩み出す……
作品紹介
出版社公式Twitter:@LEED_PR
作者公式Twitter:@kan_takahama
Twitter検索:ニュクスの角灯
あらすじ
1878年(明治11年)、動乱の幕末は遠ざかり、長崎では海外貿易で莫大な利益を得る商人が多く現れはじめていた。
西南戦争で親を亡くした少女・美世(みよ)は奉公先を求めて鍛冶屋町の道具屋「蛮」(ばん)の扉を叩くが、そこで彼女を待っていたのは、店主・小浦百年(こうら・ももとし)がパリ万博で仕入れてきた最先端の品々と、それらに宿るベルエポックの興奮と喧騒だった……
ジャック・ドゥーセのドレス、ダニエル・ペーターのミルクチョコレート、シンガー社のミシン、セーラー服、エジソンの蓄音機、革ブーツ、眼鏡、幻灯機(マジック・ランタン)……
先進と享楽の都・パリ渡来からやってきた“夢の品々”に導かれ、少女はまだ見ぬ世界へ歩み出す……
読んだ感想
第1巻 試し読み
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- 引用元:BOOK☆WALKER
- 作者:高浜寛
- 出版社:リイド社
コミックス情報
全6巻 完結!
(2019/8/27)
明治浪漫
神通力を持つ少女のほのぼの日常ドラマ
明治時代を華やかに描いた作品。
第二次世界大戦終戦間際防空壕で避難しているおばあちゃんの回想から物語は始まる。
今の時代日本で生きていると昭和の戦争が思い浮かぶがそれ以前にはずっと戦争をしていたんだなと気づかせてくれる。
この作品は、そんな世の中であっても輝いている時はありそんな時代の生活を想像させてくれる。
主人公は町娘の美世。先に触れたおばあちゃんが10代の頃の物語。
文字も読めず、家事もできない美世はなんとか働き口を探そうとあるお店に訪問していた。
そのお店は舶来品を扱う道具屋。
歴史考察がしっかりとなされており、19世紀の流通が垣間見える。
その時代では珍しい商品を扱い商売を営む店主・小浦百年。
なにもできない美世だったがひとつだけ特殊な力を持っていた。
この時代では”神通力”と言われている。
その能力とは”物に触れることで持ち主の過去と未来が視える”というもの。
不思議なことにこの能力を周りの人が受け入れてくれている。
もちろん半信半疑な感じなのだが、真っ向から否定されている感じでもないのが心地よい。
そんな能力を持つ美世にとって”道具屋”という職業は天職なのではないだろうか?
流れていく商品を通して持ち主の幸せを願う。そんな漫画。
美世の能力を全面に押し出してハチャメチャになっていくわけではなくて、そっと花を添えると言うか、あくまでも日常生活がメイン。
この時代の人々が生き生きと描かれている。
店主と雇われ娘という立場で、二人の関係がどのように進展していくのかを見守っていきましょう